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クリニックブログ

キャプテン

2021年10月31日

これまで多くの人に巡り会ってきましたが、改めて振り返ってみて最もスゴい人だったな~と実感するのは・・・
やはり彼をおいては他に思い当たりません。
その彼とは、Nシオ君という小学校から高校までの同級生で、以前にブログに登場してもらったNダ君とは別人で(「ハードボイルドな日々」「N君のこと」)、残念ながら個人的には特に親しい間柄ではありませんでした。
とにかく彼は小学校の時からキャプテンシーの塊のような人で、いつも圧倒的なオーラを放ちすぎていました。
当然のように中学校では生徒会長でしたが、高校では生徒会長に立候補をしなかったのが、個人的にはとても意外でした。
彼は京都大学に現役で合格した頭脳の持ち主であり、野球部でもキャプテンでエースとして活躍していたので、その輝きは高校入学後も全く衰えていなかったからです。
おそらく彼が名乗りを上げさえすれば、生徒会長には楽勝で当選したはずですが、きっと彼にとって高校の生徒会長はそこまで魅力的ではなく、勉強と部活に集中することの方が重要と判断したんだろうな、と考えていました。
それを裏付けるように、実際の生徒会長は通知表がオール3のような印象に残らない人で、そもそも高校で生徒集会が開かれた記憶すらなく、申し訳ありませんが生徒会自体が同好会以下の扱いでした。
そういえば大学の時も、学年のまとめ役みたいな人がいるにはいて、テスト前などに
「教授と交渉して、特別講義に出たらテストで10点もらえるようにしたので、自信のない人は出席するようにして下さい」
などアナウンスしていましたが、テストで一番危ないのはお前だろ、、、
って誰もがツッコまずにはいられないような有様だったことを覚えています。
というわけで極めて私的な意見で恐縮ですが、集団の長が名実ともにリスペクトされるのは中学校までで、それ以降は皆に選ばれて任を託されているのではなく、本人が好きで勝手にやっているだけ、という認識です。
そして、その最たるものが政治家であり、たとえ最初の動機がどんなに純粋で、正義感に満ちあふれたものであったとしても、最終的には大きな力に飲み込まれて、汚れてしまうのがとどの詰まりであるのに、まっとうな大人で政治の道に進む人の志向が、どうも今一つ理解できません。
現に政治家をはじめとして、中学時代のNシオ君を超えるリーダーを見たことがない、というのが正直な感想です。
Nシオ君は前述のとおり文武両道で、おまけにイケメンでもあり、さらにはカリスマ的なキャプテンでもあったのですが、彼が最も尊かったのは、どんな時も正義の味方だった点に尽きます。
以前にブログに書いたことがあるのですが(「竜を操る」)、母校である中学校は当時、岡山市内でも最凶最悪に荒れた学校であり、わんぱく坊やとおてんば娘たちが来る日も来る日も大暴れしていたものでした。
実際、教師でも見て見ぬふりをする程の劣悪な状況だったにもかかわらず、生徒会長だった彼は、どこかで紛争が勃発すればただちに駆け付け、荒れ狂うやんちゃな連中を完全に押さえ込んでいました。
3~4人を1人でねじ伏せることも決して少なくなく、つまりどんな輩よりも彼が最も強かったことになります。
そんなわけで、当時のぼくら庶民が一番恐れていたのは、Nシオ君のヤンキー化であり、彼がもし不良になったら最強な上に、誰も助けてくれなくなる・・・と、彼に反抗期が訪れることを本気で心配していました。
しかし、もちろん彼にはそんな気配はなく、いつも争いや困った人がいれば救いに向かう、本当にスーパーマンのような活躍で、生徒会長どころか、校長よりもはるかに偉大な存在でした。
ちなみに彼がいかに別格だったかを示すエピソードとして、高校卒業後に行われた同窓会を例に挙げておきます。
ぼくは高校にはろくな思い出がないので欠席したのですが、行った友人から教えてもらった話だと、宴もたけなわの頃合で、当時JAXA (宇宙航空開発研究機構)所属でアメリカ留学中だったため、参加できなかったNシオ君からのビデオメッセージが流れ、
「みんな~、行けなくてゴメーン」
と手を振っていたのだとか、、、
もちろん、彼以外の不参加の人間には、ビデオメッセージのオファーなど、一切ありませんでした。
そんな完璧な彼でしたが、あえて指摘するとしたら、一つだけ欠点というか弱点があるにはありました。
実は彼の父親がPTA会長で、出しゃばりな上に話が長く、噂だと山林を所有する大地主で、税金対策だか趣味で営んでいた本屋が超ショボかったのです。
昭和のマンガよろしく、立ち読みをしているとハタキで顔をパタパタされたのが、にっくきNシオ書店だったのですが(「卒業」)、でも彼はそんな父親や本屋でさえも自虐的なネタとする程の見事な人であり、やっぱり彼には死角など存在しませんでした。
ただ将来、もしも余裕ができれば、別事業として本屋を営みたいという野望を抱いています。
鳥取県は米子市にいた頃は、今井書店という山陰では一大グループの本屋をよく訪れたものでしたが、なんと創業者が医師と知ってからは、そんなことが頭の片隅にちらつくようになりました。
選挙の公約ではありませんが、仮に自分が本屋を開くことになった暁には、次の2点をお約束します。
まず1つは、立ち読み中に指をペロリと舐めてページをめくった人は、ハタキでパタパタどころか、その場でたたき出すこと。
なお支払い中に、お札をペロリと舐めた人も、売買契約不成立でお引き取り願うことになります。
そしてもう1つは、これが大事なのですが、以前にブログで書いた(「ジキルとハイド」)、裏返しで出した本をわざわざ表紙を上にして渡してくる本屋が多い中で、当店では、お客様の心情に最大限の配慮をし、出された側のままでお返しすること。
以上2点をモットーとさせていただきます。
最後にNシオ君の現在ですが、今でも勢いは止まることを知らず、風のたよりではなんと東京大学の教授をやっているらしく、日本学術会議のメンバーになる日もそう遠くはないかもしれません。
今後ともよろしくお願いします。

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