これまでの人生でのドタキャン・ランキングの1位はノストラダムスの恐怖の大王で安定していたのですが、今年アイソン彗星がチャート圏外からいきなりランクインし、激しいデッドヒートを繰り広げています。
しかし本当に消滅してほしかったのはアイソン彗星ではなく、特定秘密保護法案でした。国民に約束した議員定数の削減などには全くやる気を見せず、公約にもなかったことを決めてしまったのは残念でなりません。約束もろくに守れない人が、秘密を守ることについて語る資格はないのでは?と個人的には思います。
秘密といえば、子どもの頃は
「好きな子、ばらすぞ」
なんて言われると困ってましたが、気付けばいつの頃からか
「嫌いな人、ばらしちゃうよ」
と言われる方が困るようになってきました。
大人になるにつれて好みとか価値観が変わっていき、昔はあまり興味がなかった展覧会などに行くようになりました。
「これは秘密にしてあげた方がよいのでは?」
と故人の展覧会などで思うのは、日記や誰かに宛てた手紙などが公開されている時です。
どんなに敬愛している人の展覧会であっても、本音丸出しの日記や夜中に書かれたラブレターは読んではいけない気がしますし、読みたくもありません。親族の許可は得ているのかもしれませんが、大切なのは絶対に本人の意思だと思います。でも、今のこの国では
「日記は死んでも公開しちゃダメ」
と拒否していなければOKなのかもしれません。
「臓器は提供しません、と意思表示していなければ臓器移植に同意とみなす」
のドナーカードみたいに。
こういう仕事をしていると、
「マイナス思考なんでプラス思考に変えたいんです」
という類の相談を時に受けます。
その人に仮にマイナス思考の傾向があるにしても、正反対のプラス思考に反転させるのは少し無理があります。それよりもマイナスとプラスの間にはゼロがあるのだから、物事を悲観でも楽観でもなくありのままに考えるゼロを目指しましょう!というような返事をすることが多いです。
おっと、うっかり秘密の手の内をさらしてしまいましたが、日記や恋文を第三者に読まれることに比べたら余裕です。
今後ともよろしくお願いします。
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秘密
2013年12月17日