目下のところWOWOWで「ふしぎの海のナディア」の再放送を見ているのですが・・・
第4話にてジャンが、
「ぼくは嫌いな人はいないんだ」
とさらっと述べていて、なかなかの衝撃を受けてしまいました。
物語の舞台は1889年なので彼は大先輩に当たるものの、年齢的には14歳という設定ではるかに年下だというのに、お恥ずかしながら当方は嫌いな人ばかりです。
人生は短く、そして一生のうちで出会える人の数なんて限られているのだから、人を嫌うことに時間を費やすのではなく、気の合う仲間と過ごす一時を絶対に大事にするべきです。
が、一方では人を嫌うことの利点もあるにはあるので、今回はそれを紹介できればと思います。
実は最近では地上波のテレビをほとんど見なくなったのですが、そのきっかけは嫌いな人が一人でも出ている番組は見ないようにしたことでした。
そうしてみると、嫌いな人の数も多かったのに加え、その嫌いな人たちはいろんな番組に出ていたらしく、あっという間に見られる番組は地上波ではほぼ消滅してしまいました。
中には見たかった番組がいざ始まってみると嫌いな人が出ていて、どうしたものかと悩んだ挙句、録画映像が中心の内容なのでその人の顔は目に入らないさ・・・と考え見続けていると、ワイプでその人の顔がたびたび抜かれるため、残念ながらテレビを消したこともあったものでした。
そんなわけで今やテレビは主にWOWOWでスペインのサッカーリーグを見たり、このところのナディアのように興味のある番組を見るくらいで、本当に疎遠になってしまいました。
というわけで、テレビを見る時間を減らしたい!という方には、この方法は結構おススメです。
もっとも昨今ではテレビなんてスマホの社会問題の比ではありませんが、ぼくが子どもの頃はテレビを見ると目が悪くなると散々に喧伝されていたものでした。
それが今やスマホ老眼なんて言葉があるくらいで(これはふるさと納税が寄付であるのと同じように、老眼ではなく仮性近視という近視の一種です)、スマホや携帯型ゲーム機で目が悪くなることは指摘されても、テレビの目に対する害なんて全く問題視されなくなってしまいました。
ったく、アレは一体何だったのでしょうか?
そんな経験もあるので、スマホの目に与える悪影響や依存などの問題についても、さらなる未来に新たな機器が登場した暁にはアレは一体何だったの?となってしまう予感がして、どうも今一つ信用する気になれません。
ちなみにメガネ屋さんと話していて、
「最近はスマホやゲーム機で目が悪い子が多いから、よく売れるんじゃないですか?」
と訊いてみると
「いえ、そもそも子どもの数が減ってますし、昔に比べるとコンタクトを選ぶ人が多いので、、、」
とのことで微妙に気まずくなってしまいました・・・
最後はテレビについて誤解している人がいることを2つ、指摘して終わりにします。
まず1つは、NHKは受診料を払わなければならないのに対し、民放の番組を見るのは無料と思っている人がいるようですが、それは正確には間違いです。
民放の番組はCMによる広告料で制作されていますが、そのためCMで宣伝されているモノには広告宣伝費が加算されているので、そのモノを買う際にしっかりとお金を払わされていることになります。
そしてあと1つは、一見、人気者がテレビ番組にいっぱい出演しているように見えますが、実際はそうではなく、テレビ番組にいっぱい出演していると、あたかも人気者のように見えているだけです。
たとえば日本では総理大臣がアメリカ大統領と違って国民には選べないように、テレビ番組の出演者も視聴者には決める権利などありません。
”サッカーは強い者が勝つのではない、勝った者が強いのだ”というドイツの元サッカー選手・皇帝ベッケンバウアーの言葉を出すまでもなく、”テレビには売れっ子がたくさん出ているのではない、たくさん出ている者が売れっ子に見えるのだ”ということで、多くの番組に出ている人は事務所がよっぽど力を持っているか、ギャラが異常に安いか、怪しい裏の営業をしているか、もしくは何かの間違いか、のどれかでしょう。
ん~こんなうがった見方ばかりをしていると、あのジャンにも愛想を尽かされ、記念すべき嫌いな人第一号になるのではないかと少し心配です。
今後ともよろしくお願いします。
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テレビ考
2019年03月06日