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クリニックブログ

引き際が肝心

2014年04月05日

「ジーターは常に変わらない。だから緩んだ試合には緊張感をもたらし、逆に極度の緊張感で迎える大一番ではゆったりした姿が際立った」
これは、今シーズン限りでの引退を表明しているヤンキースのデレク・ジーター選手についての松井秀喜氏のコメントです。
一方、ついに有終の美を飾った「笑っていいとも!」は、最近は全く見ておらずかなり無責任な印象なのですが、「日本のお昼の原風景」としてずっと変わらず安定していたように思います。
ただその安定ぶりは、ブレないジーター選手の安定感とはちょっと違います。
思うに「笑っていいとも!」は、バブルで高揚していた時代にはそれなりに浮かれ、不況で沈んでいた時代にもそれなりに浮かれていました。どんなに時代が動いても、絶妙のバランスでもって安定してそれなりに浮かれていたように思います。ことばにすると簡単ですが、これはとてつもなく大変な偉業です。それがこんなにも長きにわたって、当たり前のように成し遂げられたという事実には、ただ敬服するばかりです。
こんなことが可能だったのはひとえにタモさんだったからなわけで、タモさんのいない「笑っていいとも!」なんて、サングラスじゃないタモさんみたいなもので全くらしくありません。なので、司会を交代させてまで番組が続くことにはならずにすみ、やれやれとホッとしています。
「フィクションの映画は見ない。作り話で感動なんてしたくないんだ」
が口ぐせだった友人が、ある時ぼくにこんなことを言いました。
「元気な人には2種類ある。まわりに元気を分け与えてくれる人と、まわりから元気を奪い取っている人だ」
ぼくはこの意見にかなり共感し、特に後者について思い返してみました。
すると・・・
この人は脳死になったら、他人の脳を移植してでも生きようとするのでは?と心配になってしまうような元気な人にこれまで数人ほど会ってきていました。
あえて多くは語りませんが、何事も引き際が肝心です。やっぱり「笑っていいとも!」は、タモさんあってこその番組であり、その代わりはいません。このタイミングでの終了については、いろんな意見があるようです。しかし、ひっそりと象が墓場に行くような終わり方ではなく、最期をきちんと見届けることができたのだから、これでよかったのだと思います。
この国のお昼の顔であり、心であり続けたタモさんに、今はただ感謝の気持ちでいっぱいです。
今後ともよろしくお願いします。

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