かつてのクリスマスイブ大好き少年も、今ではすっかり大晦日大好き中年になりました。
正確には大晦日を中心とした年末の雰囲気が好きで、今年世界遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」みたいな複合体のイメージです。
人は死ぬ時、おそらくほとんどの場合は、落ち着いて人生を振り返ることはできない可能性が高いわけで、それならばせめて一年の終わりごとに、その一年をきちんと振り返っておきたいと心から願うのですが・・・
実際にはじっくり回想している途中に日付が変わることが少なくなく、そんな時に「明けましておめでとう!」と新年を祝う人たちの映像を見るたび、心の時差を強く感じてしまいます。
しかし
「おめでとうございます」
と言われたら
「おめでとうございます」
で一応は返すものの、内心では大晦日が過ぎても新年になることを拒んでいて、それこそ隠れキリシタンならぬ隠れピーター・パンの気分で、大事なのは除夜の鐘よりティンカーベルなのです。
さてそんな大好きな大晦日の夜、つまり一年の最後の晩餐には、ここ数年はすき焼きで落ち着いてきています。
きっかけはある年の大晦日の夕食がたまたますき焼きだったことで、すき焼きならではの幸福感が大晦日にとても合っているなあと思い、それが今に至っているだけなのですが、逆に言えば一年の中では大晦日ぐらいにしかすき焼きは食べません。
ただ今年は一回だけ外食ですき焼きを食べる機会があったのですが、店の人から
「卵は大丈夫ですか?アレルギーなどありませんか?」
と訊かれたので、えっ!?と驚き、
「いや・・・そちらこそ大丈夫ですか?」
と思わず訊き返してしまいました。
というのも、実は・・・すき焼きを食べる時に使う卵の量が尋常ではないのです。
本当にですね、そんな量の卵があればもっと別の使い方、たとえば「ぐりとぐら」に出てくる巨大カステラでも作れるのでは?という程の卵を平気で使ってしまうので、いつものペースで食べていると
『本日卵切れのため緊急閉店』
なんて事態に店がなったらどうしよう?と心配になってしまい、やっぱり自由に好きなだけ卵を使えるという点でも、すき焼きは家で食べるのが一番と改めて実感しました。
あとすき焼きだと味覚的に椎茸が大丈夫ではなく・・・特に十字の切れ込みの入っているタイプは大の苦手で、まるで隠れドラキュラみたいなのですが、家のすき焼きなら嫌いなものは入れずに作れるので最高です。
新年もよろしくお願いします。
クリニックブログ
SUKIYAKI
2018年12月31日