岡山県倉敷市阿知1-8-10 武部不動産ビル2F 倉敷 駅のほとりの心療内科 まくらぎクリニック

クリニックブログ

飛躍

2013年01月27日

ぼくは病気等で仕事を休んでいる人が復帰する際には、たとえば土日が休みの人の場合であれば、木曜日か金曜日から戻ることを勧めることが多いです。
何となく週の初めからの方がいいようにも思ってしまいますが、久しぶりに仕事に行くのは思った以上に疲れるものですし、少し通ってすぐ休みがあると安心できるのでは?と考えるからです。
当院は昨年の10月に開院したので、3ヶ月で年末年始の休みにたどり着き、のんびりと気分転換できたのは当初からの狙い通りでした。
タイミングとしては10時のおやつという感じで、「休憩、早くない?」とつっこまれそうですが、内容はケーキバイキング並みに中身のある休みとなり、これまでの反省とこれからの展望についてじっくり考えることができました。
しかし年が明けると、数えでは2年目ということになってしまいます。昨年は少々のことがあっても「1年目なんだから仕方ないっ!」を合い言葉に乗り切ってきましたが、今年は少しはばかられる気がして、秋にオープンすることについての光と影について考えさせられます。
さて、この2年目を飛躍の年にすべく、ある買い物をしてみました。
子どもの頃から家のトースターは、食パンを寝かせて焼くオーブン型しかなく、焼き上がると”ぴょん!”と飛び出す、ポップアップ型のトースターを使ってみたいと思っていたので、趣味と実益を兼ねて購入を決意したのでした。
どうせ買うならそこそこのものをと思い、飛躍する目的とは矛盾しますが清水の舞台から飛び降りる覚悟で、なかなか強気な価格設定のトースターを手に入れました。
そしてある朝、説明書をふむふむと読みながら食パンをセットし、スイッチを入れました。
トースターの前に陣取り、トーストができ上がって”ぴょん!”と飛躍する、記念すべき瞬間をこの目に焼き付けようと待っていました・・・
すると、
”ちんっ!”
と音がして、香ばしい匂いが漂ってきました。
しかし、その後もじっと見守っていましたが、肝心のトーストにはポップアップのポの字の気配もありません。雰囲気的には、おそらくトーストはいい感じに焼き上がっています。
「ひょっとしてこれで終わり?」
と、エヴァンゲリオンの最終回を見た後のように戸惑ってしまい、改めて説明書に目を通してみると、
『焼き上がると音でお知らせし、その後はトースター内で保温状態がつづきますので、取り出したい時には手動のレバーで持ち上げて下さい』
という内容を発見しました。
少しがっかりしましたが、よくよく考えてみると、トーストができた時に電話がかかってくるかもしれないし、お腹が不調になってしまうかもしれない、地震が起こるかもしれない・・・
焼き上がった時にすぐに食べられないということは、大いにありえることです。
でき上がって自動で飛び出すのは見た目はいいですが、使う人のことを本当に考えているのはこの保温機能だと思います。
焼き上がってハイおしまい、ではなく、美味しく食べてもらうまでがトースターの使命です。
病気の治療ではまず症状が改善することが大事ですが、その後のフォローも同じぐらいに重要です。治療で使ったお薬を減らしていったり、再発の可能性があるなら予防について考えたり。
見た目も大切ですが、地味でも利用される方に実際に役に立つ対応を心がけたいと思います。
それが結果として飛躍につながれば、トースターを買った元も取れます。
見た目といえば、今はお話を聞くのが中心なので、白衣を着ないで診療しています。
今から心配してしまうのは、引退する時に「白衣を脱ぎます」という表現が使えないことです。
引退宣言をどうするか、その日が来るまで、ゆっくり考えます。
今後ともよろしくお願いします。

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