岡山県倉敷市阿知1-8-10 武部不動産ビル2F 倉敷 駅のほとりの心療内科 まくらぎクリニック

クリニックブログ

オットマン氏の逆襲

2017年07月31日

以前にもこのブログで書きましたが(「ノルウェイの森」)、その後も体に良い座り方について試行錯誤しており、いろんなイスへのチャレンジを続けています。
先日もその一環としてハイグレードな雰囲気を醸し出している家具屋を訪れ、なんとか無事にイスのコーナーにたどり着いた時のことです。
見るからに高級感漂うイスの数々に圧倒されてしまい、試し座りをするのも躊躇していたのですが、ふと気付くと背後に人の気配がして
「座ってみたらどうですか?」
と声をかけられました。
振り返ってみると怪盗グルーのような風貌の大男が立っていて、どうやらこの店の中でもかなり上の地位にある店員のようでした。
せっかく店の側から勧めてきたので、ここはひとつお言葉に甘えて、ということで晴れて堂々とイスに座ってみたのですが、偉そうなイスにしてはそこまでの座り心地ではなかったため、なんだ全然大したことないじゃんと少しホッとしたのも束の間・・・
「お客様、それはオットマンでございます」
という手痛いツッコミをグルーから入れられてしまいました。
たしかによく見ると眼前には巨大なイスが鎮座しており、そうなってくると今自分のお尻の下にあるのは、残念ながら大きさのバランス的にはオットマンで間違いなさそうでした。
なっ、なんという屈辱・・・
勝ち誇った表情で見下してくるグルーに一瞬ひるんでしまいそうでしたが、しかしこんな時だからこそ気持ちを強く持ってジャイアントキリング、思い切って巨大イスの方に脚を乗っけてやり、
「今はこうやるのが最先端なんだぜ」
といった感じのドヤ顔をグルーの方に向けてやりました。
内心ではそのポーズのままグルーの怪力で持ち上げられ、店の外に放り捨てられたらどうしよう?と心配していたものの幸いなことにその事態には至らなかったのですが、その代わりに最強生物クマムシでも耐え切れずに死んじゃうような気まずい空気となってしまいました・・・
そんなわけで、間違えた時には素直に認めた方がいいことは分かっているつもりなのですが、根が負けず嫌いなものでついついこんな感じで意地を張ってしまうことが多く反省してばかりです。
また別のある日の会話中、千葉県にある写実絵画で有名な「ホキ美術館」のことを「フキ美術館」と言い間違えてしまいました。
というかその時は分かっていなかったのですが、しばらく経ってから相手の人に
「ホキ美術館は・・・」
と言い直されて初めて痛恨の間違いに気付いて愕然とし、最初はすぐに間違いを認めて笑い飛ばそうかとも思いました。
しかし「ホキ」と「フキ」ぐらいの間違いならごまかせないかな~?と考え始め、ある名案がひらめいたので善は急げで早速実行に移し、
「フォキ美術館は・・・」
と発音してみました。
つまり「ホ」を「フォ」と発音する人というキャラ設定で乗り切ることにし、先程の「フキ」も実は「フォキ」でこの人はホをフォと発音するから間違えてなかったんだと思い込ませる作戦です。
しかし結果は大失敗で予想以上に「ホ」が入る言葉は多く、気付けば
「フォッフォッフォッフォ」
とほとんどバルタン星人と化してしまっていました・・・
というわけでぼくが言っても説得力に欠けるかもしれませんが、間違いに気付いたら可及的速やかに認めた方が楽になれること請け合いです。
ところでイスの前に置いて足を乗っけるものはオットマンやらスツールと呼ばれますが、個人的にはオットマンと呼ぶことを断然お勧めします。
なぜなら医学用語でスツールは・・・、今の流行りだとスツール漢字ドリル的な意味があるからです。
今後ともよろしくお願いします。

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