山下達郎さんに「アトムの子」という曲がありますが、ぼくの場合はさしずめ「ナディアの子」といった感じのため、昨年行き損ねていた「ふしぎの海のナディア展」が、この夏再び山口県宇部市で開催されていたので訪れてきました。
会場は山口県宇部市のときわ公園内にあるときわ湖水ホールで、岡山からは新幹線で新山口駅まで行き、そこから路線バスの特急便で約30分、最寄りのバス停で降りるとすぐ近くでした。
というわけで帰りも同じバスを利用してもよかったのですが、近くにJR宇部線の駅があり、電車で新山口駅まで行くルートもあったので、どうせなら両方味わった方がいいじゃんと考え、復路は電車を利用することにしました。
結果的にはこれが大失敗で、ときわ公園から最寄りのJR常盤駅までは、公式サイトのアクセスには徒歩15分とありますが、実際には駅へ案内してくれる標識のようなものが皆無で、スマホの地図だけをたよりに向かったものの、少し余裕を持って出発したにもかかわらず、電車の時間までにはたどり着けませんでした。
それでもなんだか悔しかったので、どうにか歩き回った挙句、え!?まさか、ここ?と思わず不安になるような細い路地を通り、ようやく駅らしき場所に到達しました。
これは果たして駅と呼べるのか、、、ちなみにWikipediaでは、思いっきり駅 (停留所)とありますが、駅というよりは完全に停留所がふさわしい印象でした。
正直、本当に電車がとまってくれるのか見届けたい気持ちは強かったものの、時刻表によれば次の電車までは約1時間あり、往路で使った特急バスも都合のよい便はなく、仕方なく最終兵器タクシーで新山口駅まで帰ることにしました。
しかしタクシーが流し営業をしているような地域ではない雰囲気で、地方を侮っていた自分を心から反省し、人生初のヒッチハイクも視野に入れながら、大きめの道路まで出て歩道を歩いていると、わりとすぐにタクシーを発見し確保できた時には、ちょっとした感動を禁じ得ませんでした。
「新山口まで」
と運転手に告げると、彼は「え!?」と一瞬戸惑っていたので、一体いくらかかるのか恐くなってきましたが、暑くて死にそうだったし時は金なりと覚悟を決め、とにかく新山口駅を目指して発車となりました。
結論から先に述べるとタクシー代は6500円くらいで、バスや電車の比ではないくらい高い料金だったのですが、降りる際には運転手がわざわざ出てきて、後部左側のドアを開けてくれたのは、ちょっとだけハイヤー感があって得した気分でした。
もっとも、単に自動ドアが故障していただけの話かもしれませんが、だとしても怪我の功名、とても温かみのあるサービスに感じられました。
なお肝心のナディア展は、初めて知る情報も多く行った甲斐がありましたが、グランディス役の滝沢久美子さん、ガーゴイル役の清川元夢さんが今年逝去されたので、豊富な制作資料を見ながら合掌をすることができ、昨年を逃して今年行けたことに、これまた怪我の功名な気がした次第です。
今後ともよろしくお願いします。