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クリニックブログ

恐るべし!キャバクラ的歯科

2017年03月15日

これまでにキャバクラには1回しか行ったことがないのですが、はっきり言って全く楽しめなかったのでその後はキャバクラとはすっかり縁のない人生を送っています・・・
のはずだったのですがよく考えてみると、ただ今メンテナンスで通っている歯科がキャバクラ的な状況になっていることに気付いてしまったので、今回はそのキャバクラ的歯科について紹介してみたいと思います。
まずその歯科でメンテナンスを受ける場合は、途中で歯磨きの指導を受けたり、歯科衛生士さんが歯を磨いてくれる時に使用するため、自分の歯ブラシを持っていかねばなりません。
そこで最初の時には真面目に当時使用中の歯ブラシを持参したのですが・・・
「ん~この歯ブラシ、かなり使いこんでますね~」
とぼくの歯ブラシを手に持って確認しながら、歯科衛生士さんがこちらに話しかけてきました。
「え!?そうですか」
「はい、毛先が相当に開いてきているので、もう歯ブラシを交換した方がいいですね」
「はあ」
「うちに新しい歯ブラシがあるので、新しいのをおろさせてもらってもいいですか?」
といったやりとりの後で彼女の方を見ると、営業スマイルの奥に潜む射抜くような視線は無言の圧力以外の何物でもなく、
「じゃお願いします」
と新しい歯ブラシを注文するより他に選択肢はありませんでした。
「ありがとうございます、歯ブラシ1本入りまーす」
彼女が大きな声を張り上げると別のスタッフから彼女に箱が手渡され、それからはその箱の中の新品の歯ブラシで機嫌良くメンテナンスしてもらって終わりとなりました。
1回目がこんな調子だったので2回目の時には新しい歯ブラシの強制購入を避けるべく、1週間程前から使い始めたわりと新しい歯ブラシを持参したのですが、
「ん~この歯ブラシかなり使いこんでますね~」
と前回と同じことを言われてしまったので、ちょっとした驚きでした。
たしかに前回の歯ブラシはそれなりに使いこんでいたのは認めますが、さすがに今回のはそこまで劣化していない自信があったので
「いや、まだそんなに使ってないんですけどね」
と反論を試みました。
すると彼女は
「いえ、毛先が少し開いてきてます。毛先が開いているとうまく磨けませんから、交換した方がいいですよ」
と歯ブラシの毛先が開いているところを示しながら、自分の意見が間違っていないことを主張し終えると勝ち誇ったように、
「うちの新しい歯ブラシ、1本おろさせてもらっていいですか?」
と前回と同じ表情と声色で袋小路に追いこまれてしまい、逃げ場を失ったぼくには降参するしか残された道はなく、
「じゃお願いします」
とまたしても新しい歯ブラシを注文するハメになってしまいました。
そこからの展開はまるでデジャブを見ているようで、
「ありがとうございます、歯ブラシ1本入りまーす」
という声が診察室にこだましてから彼女に歯ブラシが届けられ、すっかり上機嫌になった彼女にメンテナンスをしてもらったのでした。
その後はおろして3日の歯ブラシ、1日の歯ブラシなどを持参して実験してみましたが、
「ん~歯ブラシ、ここのところがちょっとだけ毛先が開いてますね~」
といった因縁をつけられ結局は新品をおろすことになってしまい、
「歯ブラシ入りまーす」
という彼女の弾んだ声が診察室に響いていました。
そこである時ついに最終手段として、おろしたての未使用の歯ブラシで臨んでみたところ・・・
彼女は鑑定士のように歯ブラシを念入りにチェックしたものの、当たり前ですがさすがにどこにも新品の購入を強制する突破口を発見できなかったらしく、
「じゃ、これでやります」
と初めて持参のマイ歯ブラシでのメンテナンスが行われることになり、思わずガッツポーズを取りたい衝動にかられたものでしたが・・・
その日のメンテナンスは実に不機嫌で重苦しい雰囲気の中で進められることとなり、全く生きた心地がしませんでした。
というわけでその後はもう手ぶらで行くことにし、
「歯ブラシはお持ちじゃないんですか?」
「はい」
「じゃ新しいのを1本おろさせてもらってもいいですね」
「はい」
「ありがとうございます、歯ブラシ1本入りまーす」
のくだりが毎回繰り広げられていたのですが、つい先日その様式美のようなやりとりに異変が生じる出来事がありました。
いつものように手ぶらで歯科に行くと前述の一連の流れがあり、
「新しいのを1本おろさせてもらっていいですね」
までは定番の展開だったのですが、この日はここで終わらずについに第二段階に突入したのです。
「ところで歯間ブラシは使っていますか?」
「いちおう使ってますけどね」
「それなら使い方を見たいんですけど、今日は持ってきてないですよね?」
「はい・・・」
と返事をしながら恐る恐る彼女の方を見ると、目がキラーンと光り口元はニヤリと笑い(マスク着用にもかかわらず)、
「うちに歯間ブラシもあるので、新しいのをおろさせてもらってもいいですか?」
とおねだりされてしまいました。
以前におねだりを却下した時の忌まわしい記憶が一瞬甦り、またとても断れるような雰囲気でもなかったので、
「はい、どうぞ」
と答えながらやれやれと安堵したのも束の間・・・
「歯間ブラシは1本入りと4本入りがあるんですけど、どちらにされますか?」
というおねだりが容赦なくたたみかけられたのですが、それはもはや四捨五入するとおやじ狩りといっても過言ではなく、
「よっ、4本入りでお願いしまっす!」
と震えながら注文するしかありませんでした。
するとキャバ嬢、もとい歯科衛生士の彼女は
「ありがとうございます、歯ブラシ1本、歯間ブラシ4本入りまーす」
といつもよりもさらに大きな声で叫んでいたような気がします。
なおその日のメンテナンスは普段よりも貢いだ甲斐もあって、通常に比べて丁寧な対応だったような気がするのですが、まさか終了後にプレゼントまでくれるとは思いもしませんでした。
ちなみにそのプレゼントは、一般的な診察券サイズの小さな透明の袋にカードと歯の形をしたチョコレートが入っていました。
「もうすぐホワイトデーなんでチョコレートのプレゼントです」
言っている意味は全く理解不可能でしたがあえて口には出さずにいると、
「あとそっちのカードの方なんですけど、お近くに歯のメンテナンスを考えている人がいたら渡してあげて下さい」
とのことだったのでカードに書いてある内容を確認してみると、紹介された人がそのカードを持って受診すると、紹介した人とされた人の両方に記念品がプレゼントされるとのことでした。
ということはその歯科ではメンテナンスの患者さんを増やしたいということなりますが、実はぼくは2ヶ月に1回のペースで通っているのを本当は月に1回にしたいくらいだったので、
「これはこれとして、自分のメンテナンスのペースを毎月にすることってできないんですか?」
とおねだりしてみました。
すると彼女はニッコリと笑い、
「ん~それはダメなんですよね」
とやんわりと断られてしまったのですが・・・
なんとなく店外デートなどの無理な要求をして断られたような微妙な雰囲気になってしまい、せっかく歯ブラシ1本と歯間ブラシ4本を入れて彼女のノルマに大いに貢献した日だったはずなのに、最後に少し後味が悪くなってしまい残念でした。
今後ともよろしくお願いします。

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