以前に病院に勤務していた時の話です。
とある難病で個室に入院されていた男性は、ご家族-奥さんか娘さんのどちらかが、いつも付き添いをされていました。
病状は極めて悪く、なんとか今回の修羅場は持ちこたえたとしても、家には帰れず療養施設に転院しなければならない可能性も高い状況でした。
そんなある日、病室を訪れると、ベッドサイドにカエルの置物があることに気が付きました。
ご家族にたずねてみると、
「家に帰る、という願いをこめて置いてみました」
とのことでした。
その後は一進一退の状態が長く続き、カエルの置物は日に日に増えていきました。
そして最終的には部屋中が無数のカエルで埋め尽くされ、思わずゲコゲコ大合唱が聞こえてくる程の迫力でした。
これは無事に家に帰れるようにしないと災いでも起こるのでは?と心配になる程のプレッシャーを感じましたが、家族の願いがこめられたカエルの効果だったのか、その方は無事に退院して家に帰ることができたので良かったです。
そういえばカエルつながりで、えっ本当なの?という話を最近耳にしました。
その人がふと見るとカエルがいたそうですが、こちらに気付いて慌てて逃げようとするカエルの一部を踏んづけていたらしく、カエルの皮がつるんと脱げて中身の物体がすたこらさっさと去っていた、とのことです。
今後ともよろしくお願いします。
クリニックブログ
カエル(が苦手な人は読まないで下さい)
2023年04月26日