「最近イライラするから、カルシウムを摂っているんですよ」
と患者さんから言われた時、懐かしすぎてちょっと感動すら覚えてしまいました。
もちろん本当に低カルシウム血症があればイライラすることはありますが、イライラしている人のほとんどはカルシウムとは何の関係ありません。
あとお年の患者さんがマフラーのことをエリマキと呼んでいたのも、何周も回って逆に斬新でさえあり、これまた大いに感動した次第です。
実は先日、健康診断すなわち健診を受けてきたのですが、胃の検査はバリウムではなく内視鏡(胃カメラ)にしてもらいました。
バリウムなんて不味い上にぐるぐる回された挙げ句に検査としての精度も低く、疑わしいところがあれば改めて内視鏡をすることになるのだし、最悪バリウムが固まって消化管に穴が開く穿孔という有害事象も起こる可能性もあるわけで、こんな百害あって一利なしの検査が堂々と行われているのは世界中で日本だけです。
今振り返ると嘘みたいな予防接種の針の使い回し同様に(「人生初FX」)、一刻も早くバリウムが遠い日の悪い冗談だったとして、懐かしむことができる日が来ることを願ってやみません。
というわけで胃の検査はもっぱら内視鏡派なのですが、さらに細かく口から組と鼻から組の2つに分類すると、今回も含めてずっと鼻から組に属しています。
鼻からの内視鏡は口からに比べるとまだ苦痛は軽いため、麻酔なしでも受けられるのがメリットの一つです。
なお、このたびは検査中、担当の看護師さんがずっと献身的に背中をさすってくれていて、正直これまでの内視鏡ではそんな手厚いサービスは受けたことがなく、鼻から組に身を置いていて本当に良かったと心から思いました。
正直、最初に喉の奥をカメラが通過する時はオエッとなる程に苦しかったですが、そこから先は別にどうってことはなかったものの、あんまり余裕だとサービスが終了になるのではないか?と危機感を募らせ、やや演技をぶち込んでしまったことをここに白状しておきます。
それはさておき、検便をすっかり忘れていたところ、
「じゃ、取れたら送ってもらったらいいですよ」
と軽く言われたので驚いてしまい、
「え?アレって送っても大丈夫なんですか?」
と確認すると
「ああ、問題ないですよ」
とあっさり返されたのですが、モノがモノだけに全く問題ない、ということはないだろう・・・と心配になってしまいました。
たまたま郵便局で配達を担当している患者さんが受診したので質問してみると、
「うーん、聞いたことありませんが、配達するのはなんとなくイヤですね」
とのつれない回答でした。
検便といっても要はアレですから、レターパックやゆうパックで送る時の品名に
『う💩こ』
と書く勇気はさすがにありません。
かといって検便でごまかすのも申し訳ない気がして、やっぱり自分で持って行くしかないかな、と思案中です。
今後ともよろしくお願いします。
クリニックブログ
胃カメラはやっぱり鼻からで
2019年11月30日