岡山県倉敷市阿知1-8-10 武部不動産ビル2F 倉敷 駅のほとりの心療内科 まくらぎクリニック

クリニックブログ

3月3日

2013年03月03日

少年時代に学校の先生から耳にタコができるほど聞かされた話に、こういうのがあります。
『同じ施設に目の不自由な人たちと耳の不自由な人たちが一緒に住んでいました。ある夜、その建物が火事になってしまいました。さて、助かったのはどちらの人たちだったと思いますか?正解は、目の不自由な人たちです。耳の不自由な人たちは煙のために何も見えなくなり、どちらに逃げたらよいのか分からず全員が逃げ遅れてしまいました。目の不自由な人たちは、声により逃げる方向が分かり助かったのです。いいですか?それぐらい聞くということは大切なのです。しっかり人の話を聞きましょうね。』
これを初めて聞いた時にはちょっとした衝撃で、耳を疑いました。
「なんかアヤシイなあ、耳の不自由な人たちの方が助かりにくいというデータでもあるんなら、耳をそろえて見せてもらわないと納得できない!」
と子ども心にも思ったものでした。
今改めて考えてみても、統計学的な根拠の乏しい話のように思えてなりません。
煙で何も見えないほどの状況なら、スプリンクラーが作動して声も聞こえにくいはずで、目の不自由な人も同じぐらいピンチだと思います。
こういう耳の不自由な人に失礼な話がクレームもなくまかり通っていたのは、単に耳の聞こえない人の耳には届かなかっただけのような気がします。
さらにこれは、非常口のマークである緑のピクトグラムの存在を完全に無視した発言でもあります。
当時の先生はやたらと寝起きが悪く、朝から不機嫌でした。
小耳にはさんだ情報では、夜な夜な緑のピクトグラムに追いかけられる悪夢を見ていたそうで、ピクトグラムの呪いではないかと推察されます。
くわばらくわばら。
ついでに、ちょっと前に体験した身も凍る恐ろしい話をしたいと思います。
その日ぼくは高級ヘッドフォンの試聴をするため、某家電量販店に行きました。
若い女性の店員が対応してくれることになり、カナル型という耳の奥まで入るタイプを試聴しました。試聴もぶじに終わり、高級ヘッドフォンを外したところ・・・
とんでもない恐ろしい事実に気付きました。
「耳かき機能付きヘッドフォンですか?」
と質問したくなるほど、そこには耳垢がついていたのです。
ぼくはいっそのこと砂男にでもなって、風に吹かれて飛び散りたい気分でした。それでも何とかしてこの状況を打破しなければいけないと思い、
「いや~さすがは高級ヘッドフォン、耳からウロコが落ちちゃいました!」
と大勝負に出ようかとも迷いましたが、
「そーですか、まだウロコが残ってたらいけませんね」
とダイソンの掃除機で耳の中をかき回されたら大変と判断し、封印しました。
一方、それとはまた別に、
「うーむ、これはお買い上げを要求されたら断れないんでは?」
と心配し、どうしようどうしようオーパッキャマラド!と悩み抜き、最終的にはハッピを着て店頭でティッシュを配る覚悟ぐらいはしていたのですが、彼女はこれでもか!ってぐらいヘッドフォンを掃除し、元の場所に戻しに行きました。
以上、みみっちい話でした。
今後ともよろしくお願いします。

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