住まいはマンション暮らしなのですが、形式としては分譲賃貸になります。
分譲賃貸をご存じない方のために簡単に説明すると、分譲マンションを買った人から借りて、家賃を払い住んでいるわけです。
そういえば医師になってしばらくは、
「分譲マンションを買って経営しませんか？」
という勧誘が執拗にかかってきたものでした。
ただ、最近ではめっきり音沙汰がなくなったものの、こちらがもうその対象ではなくなったのか、そういう営業そのものが消滅したのかは定かではありません。
しかし、まさか自分がその分譲マンションを買って経営している人から、借りる立場になるとは当時は予想すらしていませんでした。
なおマンションの家主とは、実際の面識は一切なく、間に不動産会社が入り、何かあればお互いに不動産会社に連絡する、という仕組みになっています。
もっとも、こちらから連絡することは稀で、あるとすれば向こうからがほとんどですが・・・
先日もスマホに不動産会社からの着信があり、留守番電話が入っていたので聞いてみたのですが、数年ぶりの電話で担当者がいたのかどうかも定かではない上、かけてきた人の滑舌が今一つで、肝心の名前が聞き取れませんでした。
特に家主から電話がかかってくる心当たりはありませんでしたが、強いていえば最近、マンション近くで行われた水道管工事が原因で、濁水が1日以上出続けていたというトラブルがあり、ひょっとするとその関係で、水回りのクリーニングなどをやってくれるのでは？と淡い期待を抱き、善は急げで折り返し電話してみることにしました。
「〇〇不動産です」
「着信があったので電話したんですが、すみません、かけてきた人の名前は聞き取れませんでした」
といったやり取りの後で、マンション名と部屋番号を伝えると、
「お待たせしました、△×です」
と担当者らしき人物が登場しましたが、やはり早口というか発音が不明瞭で、名前はよく分かりませんでした。
ただ、この際、名前が何であろうと大勢には影響ないと判断し、
「着信があったので、折り返しかけさせてもらったんですが」
と話を前に進めることにしました。
すると、
「はい、えーっと、小野様から連絡がありまして、小野様の今月の家賃がまだ確認できていない、ということなんですが」
との発言があり、一瞬頭が混乱し、少し時間をかけて改めて内容を咀嚼してみましたが、さっぱり理解できませんでした。
「あの、よく意味が分からないんですが、、、なぜ自分で自分に家賃を払わなければならないのでしょうか？」
とたずねてみたところ、彼は前述のとおり残念な滑舌であり、よくよく耳をそばだてた結果、連絡があったのは小野様からではなく、オーナー様からであったことが判明し、たしかに先月は、家賃の入金をすっぽり忘れていたことに気付きました。
というわけで水回りのクリーニングは、うたかたの夢のごとく消えていったのですが、それどころか逆に、水道局から再び近くで水道管工事の予告があり、工事後はまた濁水が発生する可能性があるとのことで、暗澹たる気分になっているところです。
今後ともよろしくお願いします。