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クリニックブログ

大森君

2016年08月28日

ぼくがまだ小学生だった頃、強く感銘を受けたことが2つあります。
まず1つは、
「人ごみの動物園で一番多い動物は?」
というなぞなぞの答えが「人間」であることを知った時です。
たしか4年生ぐらいの時だったと思うのですが、お恥ずかしながら人間は一般の動物とは違い、上流階級の特別な生物と勘違いしていました。
そのため、かなり大きなショックを受けたものでした。
今でもキリスト教徒の方々の中には神が人間を創造したと信じ、進化論を否定する人がいるそうですが、たしかに個人的にはその心情はなんとなく共感できるところがあります。
そしてもう1つは5年生の時でしたが、この年に出会った大森君という友人は実に面白い少年でした。当時は学校では彼とよく一緒にいて、その才能を独占できている幸せにいつも満たされていました。
そんなある日の休み時間のこと。
「速く歩いて競争するスポーツがあるんだけど、知ってるか?」
と彼から唐突に訊かれました。
人間が動物であることを知らない子どもが競歩を知っているはずなどありませんでしたが、とりあえずそのスポーツの光景を自分なりに想像してみると・・・
急ぎ足の選手達により、抜きつ抜かれつのデッドヒートが繰り広げられていてるところで、
「いやいや~走って決めたらいいでしょ!」
と思わず神の声のように選手達にツッコみたい衝動にかられてしまいました。
ふと我に返って大森君の方を見ると彼は完全にドヤ顔になっていたので
「あっそっか」
とここでようやく彼一流のジョークであることに気付き(もちろん間違い)、
「なるほど!それ面白いな、さすがだ」
とすっかり感心していると
「違う違う、本当にあるんだよ。競歩っていうんだ」
「すごいな、名前まで考えたんだ」
「いや、そうじゃなくて」
と彼はついに業を煮やしたのか、例の競歩独特の歩き方を真似しながら
「こうやって歩く、競歩ってスポーツが本当にあるんだ」
と目の前で実演してくれました。
するとそれがもろにツボにはまってしまい、机をバンバンたたきながら笑っていると、他のクラスメートも大森君の奇妙な歩き方に気付いたらしく、
「何だその変な歩き方は?」
といった感じでクラスがちょっとした爆笑に包まれたのを今も覚えています。
「これは競歩っていうスポーツの歩き方なんだ」
と大森君が説明しても爆笑は収束せず、チャイムが鳴って休み時間も終わったので担任の先生が入ってきました。
「先生、競歩ってスポーツありますよね?」
とすがるように大森君は担任の田中先生にたずねましたが、それは彼らしからぬ致命的な人選ミスで、
「何だそりゃ」
という残念な答えしか先生からは返ってきませんでした。
ちなみに田中先生というのは20代後半ぐらいの男性教師で、スーパーゆとり教育の積極的な実践者であり、この人から宿題が出たという記憶がほとんどなく、終わるのも驚異的に早く下校時は周囲は低学年ばかりというある意味では神のような存在で、冬場はコインランドリーで拾ってきたようなジャンパーをいつも愛用していて、終業式や卒業式にもそれを着て出席していました。
そんなわけでその日は結局、
「やっぱ大森は面白いなあ」
という結論で終わったのですが、6年生になってからテレビで本物の「競歩」をたまたま見た時には、大森君の空想かと思っていたものがまさか本当に実在していたとは!と強い衝撃を受けたものでした。
さてそんなことはさておき、リオ・オリンピックでは競歩で日本人初のメダルを受賞したとのことでおめでとうございます、パチパチ。
実は当院通院中の患者さんで競歩をやっている女子大生の娘がいるのですが、彼女が先日姫路駅に行くと偶然にも何かを撮影中の福山雅治さんに遭遇したそうです。
彼女は別にそこまでのファンではなかったようですが、やはり有名人なので立ち止まって見たいと願いました。しかし、スタッフから立ち止まらないように指示されてしまったので、できるだけゆっくり歩いたとのことですが・・・、普段は競歩をやっているだけに逆にスロー・モーションで歩くのは相当に大変だったのではと同情してしまいます。
なお冒頭のなぞなぞの答えですが、「人間」よりは「腸内細菌」の方がはるかに多いので「人間」は間違いではないかと思うのですが、いかがでしょうか?
今後ともよろしくお願いします。

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