先日のことですが、次の患者さんを呼んでもなかなか診察室に入ってこられませんでした。
聞こえなかったのかなと思い、再度前よりは大きめの声で呼んでみたところ、
「はあい」
という返事があるものの、やはり動くは一向に気配がなく、それでもう一度今度はやや強めに呼んでみると、ようやく重い腰をあげて入ってこられました。
ちなみにその方は若い女性の患者さんでした。
「すみません、ゲームやってたんで」
と全く悪びれるもこともなく、なかなか入ってこなかった理由を教えてくれたのですが、
「ゲーム!?」
と想定外の回答に、思わず声が出てしまいました。
すると彼女は、
「あっオンラインゲームだったんで」
と情報を補足してくれたのですが、おそらく相手があることだったので仕方なかったんです、という意味なのかなと解釈しています。
そうですか、オンラインゲームですか、いや~オンラインカジノだったら通報しなければならなかったので、ゲームの方で本当によかったです。
さて、このところオンラインカジノが問題になっていますが、個人的にはギャンブルの類には一切の興味がありません。
なのでついこの間、ファイナンシャルプランナーの方にアメリカ国債が後にも先にもないくらいのお得な投資先になっていますよ、と鼻息も荒く営業を仕掛けられたのですが、なんで不安定極まりないこの状況下でわざわざリスクを冒すのかさっぱり理解できず、もちろん丁重に断らせていただいた次第です。
ちなみに金利は4~5%で、200万円からの購入らしく、10年で80万円になるんですよ、と強くアピールされたことを、とあるギャンブル依存症の女性に話したところ、彼女はぼう然としカオナシのような表情になっていたので、
「ん?どうしたの?」
と一応たずねてみると
「いえ、、、10年で80万円って、それって多いんですか?」
と逆に質問されてしまいました。
やや極端かもしれませんが、自分は投資ですらギャンブルと捉えているので投資も何もやっておらず、正直なところ定期預金でさえも分類上はギャンブルの位置付けなのでその辺は疎いどころではなく、
「いや~どうなんだろうね」
とお茶を濁すしかありませんでした。
すると彼女は、
「そんなのは何の魅力も感じないですね、ちなみに私は今日スロットで1万突っ込んで10万に化けましたよ、これって何%なんですかね?」
と訊かれたので、
「・・・君は1000%! (正確には利益は900%ですが)、昔ね、そういう歌があったんだよ」
と今なんだか流行っているという往年のシティポップのタイトルを教えておきました。
たしか自分が小学生の頃の、すなわち昭和のヒット曲で、当時は歌詞の意味はよく分からなかったのですが、約40年の時を越えてやっと歌詞が刺さってきたのでした。
なお本日は昭和の日でしたが、さらに今年はちょうど昭和100年です。
今後ともよろしくお願いします。
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ギャンブル
2025年04月29日