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クリニックブログ

ブレイクスルー

2015年01月15日

新年早々、久しぶりにカメラを買ってしまいました。
残念ながらぼくは水泳選手ではないため、誰かが無理矢理カメラをバッグに入れてくれる可能性はほぼ0パーセントです。というわけで近くの家電量販店がまずまず値引きしてくれたので、そこで決めることにしました。買ったのは、パナソニックの4K動画が撮れるデジタル一眼レフです。
早速使ってみて、そして激しく感動しました。なんと撮影した4K動画の中から、約800万画素の高画質で静止画を切り出せてしまうのです!つまり、よほど画質にこだわりでもない限り、このカメラの辞書には失敗の文字は存在しないことになります。思えばカメラがフィルムからデジタルに移行し、失敗を気にすることなく誰もがお手軽に写真を撮れるようになりました。しかし、それでも当然に失敗はあったわけですが、ついに失敗すらしないカメラが登場してしまったのです。
失敗しないといえば、以前に勤務していた病院のある先生のことが今も記憶に残っています。

当時、担当していた入院患者さんが口から食べることが出来なくなってしまい、胃ろう造設のため消化器内科のS先生に紹介することになりました。ちなみに胃ろうとは、胃に直接に栄養を入れるために体表に穴をあけてつくられた、胃と体外を直接につなぐトンネルのことです。消化器内科では内視鏡(胃カメラ)を使い、胃の中から外の体表に向かってPEGという手術で胃ろうをつくります。その手術にあたり、S先生が家族に説明する際にぼくも同席することになったのですが・・・
「失敗する可能性はどのくらいなのでしょうか?」
という家族からの質問に対するS先生の回答は、ちょっとした衝撃でした。
「0パーセントです」
とキッパリ答えたのを聞いた時、思わずびっくりして耳を疑ってしまいました。
保険をかける意味合いもあり、医師は通常は失敗する可能性は0ではないと返事をするものです。あまりの自信に家族の方も意表を突かれたようで、
「本当なんですか?」
とやや疑いの表情で訊き返してきました。
しかしそれについても、
「ええ、本当です。少しでもヤバイと思ったらすぐやめますから、これまでに失敗したことはありません」
とあくまでも余裕しゃくしゃくのドクターXならぬドクターSなのでした。
すげーなーと感心しながらその場は終わり、そしてPEGの当日がやって来ました。開始予定の時刻となって3分ぐらい経った頃、手元の院内PHSに着信がありS先生からでした。少し嫌な予感がしましたが出てみたところ、
「難しそうだからやめるわ」
とあまりに早い勇気なき撤退が告げられました・・・
さすがは失敗率0パーセント!
そりゃカメラだって、撮らなければ失敗はありません。でも4K動画から静止画を切り出せば失敗がないのはこんなインチキではなく、写真撮影における一種のブレイクスルーなのでは?と思います。ただ、失敗しない写真撮影が楽しいのか?といったらそれはまた別の問題であり、いろいろ苦労して撮った方が楽しかったりするので難しいところです。
今後ともよろしくお願いします。

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