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豆腐メンタル in Okinawa

2015年02月24日

「豆腐メンタルって言われたんです」
と患者さんから教えてもらい、最近ようやく『豆腐メンタル』という言葉を知りました。意味は実にシンプルで、豆腐のように脆いメンタルのことだそうです。ただ個人的には、豆腐に脆いという印象ははあまり持っていません。というのも、豆腐といえば思い出すのは沖縄の島豆腐のことだからです。この豆腐は有名な堅豆腐(=堅い豆腐)で、その堅さたるや紐で縛っても崩れないとも言われる程なのですが・・・
身持ちが堅いのに縛られるのは得意とは、なかなか魅力的な性質のように思います。
ちなみにドイツ語では名詞に男性、女性、中性の性別があり、豆腐=Tofuはなんと男性名詞になるそうです。しかしこれにはちょっと異議ありで豆腐は女性名詞に思えてなりません、特に「うふ♡」の辺りが・・・
それはさておき、今から約10年前に沖縄で島豆腐の恐るべき堅さを思い知らされた時の話をしたいと思います。

夕食を外食ですませてホテルに帰っていると、屋台で島豆腐が売られていました。実は島豆腐は以前からずっと食べたかったのに夕食のメニューにはなく、とても残念に思っていたのでした。
満腹だったのでかなり迷ったものの、”まっ所詮は豆腐だし”と軽い気持ちで島豆腐を買って帰ったのがすべての始まりで悔やまれてなりません。
ホテルの部屋に戻るとさっそく島豆腐を食べてみて、すぐに激しく後悔しました。それは普段から食べ慣れている淡泊であっさりした豆腐とはまったくの別物で、おなじみの豆腐が淑女ならこちらは熟女といった感じの濃厚でクドい豆腐でした。つまり、食後にデザート感覚で太刀打ち出来るような相手ではなかったのです。というわけで三口程で早々とあきらめると、問題は残った島豆腐の処遇でした。ホテルの冷蔵庫はドリンクに特化した構造になっていて入れることは出来ず、とはいえ室温に放置するのも忍びないものがあり・・・悩んだ挙句の結論として、トイレで流してしまうことにしました。トイレに行き島豆腐を少しずつ箸で崩しては便器に流してみると、特に問題なく流れていき順調でした。しばらくは安心してその作業を続けていましたが、その後はこつこつ流すのが徐々に面倒になっていき次第に豆腐の断片は大きくなっていきました。それでもかなり大きなかけらも流れていたので、最後は思い切って残り半分を丸ごと放り込んでみました。少し不安でしたが何事もなく流れていき、姿も見えなくなったのでくつろいでいると便器の奥から「ボコッボコッ」という変な音が聞こえてきます。
「あれ?もしや・・・」
と心配しながら便器を見守っていると、やがて水の逆流が始まりました。すさまじい勢いであっという間に便器から水があふれ、トイレ内に水がたまりだしたのに一向に収まる気配がないため、ホテルのフロントに電話して対応してもらうしかありませんでした。
「トイレで流したら水が逆流してきて、あふれて水浸しになりそうなんですけど」
とやや立腹気味に伝えたところ、
「何かお流しになられましたか?」
とズバッと核心を突かれてしまいました。
そうなってしまうと、
「あの、その、豆腐をちょっと・・・」
と小声で力弱く答えるしか出来ません。
「え?豆腐ですか?」
「ハイ、沖縄の・・・堅いのです」
といったやり取りの後は沈黙が続き、
「分かりました、何とかしますので1時間程お部屋を空けて下さい」
と言われたので指示どおりに部屋を出て、約1時間後に戻ると嘘のように水浸しのトイレもキレイになっていて、やれやれといった感じでした。
それにしてもトイレの水洗にも負けない島豆腐の堅さには驚きで、ぼくの心はい・ろ・は・すの容器のようにすっかり凹んでしまいました。なおそれ以来、沖縄には行っていません。
今後ともよろしくお願いします。

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