岡山県倉敷市阿知1-8-10 武部不動産ビル2F 倉敷 駅のほとりの心療内科 まくらぎクリニック

クリニックブログ

ヤン坊マー坊(後編)

2014年04月20日

(前回のあらすじ)
ついにこの春にその幕をおろした『ヤン坊マー坊天気予報』をテーマにして、まずは「ヤン坊」について書き始めたところ、思いのほか長くなってしまったのでひとまず区切りをつけて、「マー坊」については回を分けて書くことに・・・
というわけで、今回は後半「マー坊」編です。
実はぼくは猫舌でどちらかといえば甘党のくせに麻婆豆腐が好きで、命を懸けているといっても過言ではありません。お気に入りの店も一応はありますが、この店がなかなかの曲者で今回の舞台となります。
ここがまず厄介なのは、麻婆豆腐を注文すると5回に1回ほどの割合で麻婆丼が登場することです。
「えっ、注文が麻婆豆腐オンリー?麻婆丼の方がお米があっていいじゃん」
という意見もあるかもしれません。しかし麻婆豆腐アンバサダー(非公認)としては、麻婆豆腐はやっぱりストレートで、つまりはお米抜きで味わいたいところです。作家の村上春樹氏は、お米を基本的には食べず、代わりに豆腐が主食のような食生活だとか。ぼくも麻婆豆腐では豆腐が主食と考えているためお米は不要で、麻婆丼だと麻婆と豆腐とお米の間に三角関係が成立してしまいドロドロした感じになるのであまり好きではありません。にもかかわらず、結構な確率で麻婆丼に当たるので困りものです。
しかも、料理が到着してすぐに間違いと分かればチェンジしてもらえばよいだけの話なのですが、この店ではぱっと見ただけではどちらか判別できず、そこから長い苦難の道が始まります。麻婆丼では麻婆がお米の上一面を覆っているばかりか、しばらく食べ進めなければお米にたどり着けないほどの分厚さを誇っています。この、麻婆豆腐か麻婆丼かはっきりするまでのドキドキ感を想像してみて下さい。
まず麻婆豆腐を注文、うまく発音できたかな?とドキドキ。
やがて注文の品が到着、外見では豆腐か丼か分からずドキドキドキ。
いよいよ食事開始、レンゲで麻婆を慎重に掘り進めていきドキドキドキドキ。
しばらく経ってもお米はないのでドキドキドキドキが安堵になりかけた、その時!
レンゲの当たる感触が微妙に変わり、再びドキドキドキドキしながらすくい上げたレンゲにお米を発見した時の落胆といったら・・・
はっきり言って心臓に悪いです。
AED(自動体外式除細動器)でも備え付けておいて欲しいところですが、この店にはそんな設備はなく本当に命懸けです。また、そこそこ食べてしまっているので、
「これ、注文と違うんですけど」
と今さら主張することもできず泣き寝入りするしかありません。
そんなわけで、次に注文する時には、
「麻婆豆腐、ト・ウ・フの方だからね」
と念入りになるのは当然の帰結だと思います。
「ト・ウ・フ」
「丼?」
「トオ・ウウ・フウ」
「ああ、豆腐の方ね」
ところが、これだけロボットのような発音までして確認しても、10回に1回ぐらいは麻婆丼が登場します。だからこそ、無事に麻婆豆腐にありつけた暁にはそれだけで幸せでいっぱいになることができるので、この店ではフォーチュン・クッキーなんて不要です。ちょっと間違いが多いような気もしますが、麻婆にも筆の誤りで誰にでも失敗はあります。
さて、その日もドキドキしながら麻婆を攻めていき、半分ほど進んでもお米とのご対面はなかったので、完全に安心して麻婆豆腐を堪能していました。いつも通りおいしく味わっていたのですが、何だかいつもより少し辛いような気がして、食後には舌がヒリヒリしているのに気付きました。しばらくして支払いをすませた後で、
「今日いつもより辛かった気がするんだけど」
と感想を伝えたところ、おばちゃん店員からの返答は意外なものでした。
「ああ、今日は中国の人が作ってるからね」
・・・どうりで辛かったアルヨ、でも麻婆豆腐は辛いヨロシ!
新たな敵、まさかのシェフの気まぐれ麻婆豆腐の出現により、それから後の注文の際には豆腐か丼かの周到な確認作業に、シェフの国籍チェックが加わったことは言うまでもありません。
それではこの文章を、先日お亡くなりになった、炎の料理人・周富徳氏に捧げます。
今後ともよろしくお願いします。

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