岡山県倉敷市阿知1-8-10 武部不動産ビル2F 倉敷 駅のほとりの心療内科 まくらぎクリニック

クリニックブログ

レジでの攻防

2013年11月24日

かつて1番苦手な野菜といえば、セロリでもピーマンでもなくぶっちぎりでブロッコリーの独壇場でした。しかし人の好みは変わるもので、いつの頃からか大丈夫になり、今ではすっかり好きな野菜の1つに仲間入りしています。
その日は急にブロッコリーを温野菜で食べたい気分になり、近所まで買いに出かけました。他に欲しいものもなくブロッコリーを1株だけ買うことにして、茎の部分をマイクのように握ってレジに向かいました。店員はおばちゃんで、彼女にブロッコリーを渡そうとして、この期に及んでようやく事の重大さに気付きました。
ペンや刃物の渡し方はマナーが一応あり、相手が使いやすい向きにするのが基本です。それではブロッコリーの場合はどうすればいいのでしょう?
相手が茎を握れるようにするにはこちらがつぼみを持たねばなりませんが、つぼみは聖域だと思うのでつかむのには抵抗があります。ふと前を見るとおばちゃんは、
「で、どうすんの?」
とでも言わんばかりの表情で見ています。
「あんたも男だったら責任取りなさいよ!」
的なプレッシャーを受けながら必死に考えていると、ボジョレー・ヌーヴォーの広告が目に入りました。
そっか。
ブランデーグラスを持つようにして茎の方を出せばつぼみも守れるし、ついでに何だかお洒落かも。善は急げ!と、そのアイディアを実行しようとした矢先・・・
「はい、時間切れ」
といった感じで、そのおばちゃんがブロッコリーのつぼみを鷲づかみにしたので一瞬ドキッとしてしまいました。
ボーイ・ミーツ・ガール。
それが若い男女なら、物語が始まってもおかしくない場面でした。
しかし、さすがはおばちゃん。ロマンチックのかけらもなくブロッコリーを奪い取ると、さっとレジに通してしまいました。いっそのこと、本物の鷲にブロッコリーを持っていかれた方がまだましだったかもしれません。
それから数日後の話です。
雑貨も売ってる本屋、ヴィレッジヴァンガードに行くと、大好きな「トムとジェリー」を特集したコーナーがあり、その中に面白そうな本を見つけました。
『定本アニメーションのギャグ世界』という本で2835円、なかなか強気な価格設定です、が・・・
一般的に医師はバカ高い医学書に慣れてしまっているので、本についての金銭感覚が麻痺していることが多いです。
何を隠そう、かく言うぼくもその1人で、
「普通に考えたら高いよな」
と思いつつも、
「医学書と思えば安い!」
と自己暗示をかけて購入を決意しました。
ついでにトムとジェリーのゴミ箱も買うことにし、本を右手、ゴミ箱を左手に持ち、レジに行きました。店員は若い兄ちゃんで、本屋と言いながら雑貨の方が多い店なので、高い本を丁寧に取り扱ってくれるのか少し心配でした。支払いを済ませると、いよいよ商品の受け取りです。
まず最初に残念だったのは、その本はビニールで包装されていたのですが、彼がそれをばりっとはがしてしまったことでした。
しかしもっと残念だったのは、彼はゴミ箱を大きめの袋に入れると、その本を裸のままで袋にも入れずにゴミ箱の中に置き、
「ありがとうございました」
と差し出してきたことでした。
先程、医師は本の金銭感覚が麻痺していると書きましたが、個人的にはここ数年は医学書のたぐいを買っていなかっため、自分でも知らない間にリハビリが進んでいたのかもしれません。
「2835円もする本を、ビニールをはがした上、袋にも入れず、ゴミ箱に入れて渡すなんて、あんまりだ」
ということで、袋に入れてもらい、ゴミ箱とは別にして渡してもらいました。ブロッコリーは泣き寝入りでしたが、本とゴミ箱では自分の主張が言えてよかったです。
そんなわけで、ぼくはセルフレジが好きです。
今後ともよろしくお願いします。

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